テンバガーコレクター・愛鷹氏の極意とは?(前編)

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コラム記事

テンバガーコレクター・愛鷹氏の極意とは?(前編)

  • 公開日:2022.10.21

    ※この記事は、2022/05/11に公開された、IRTV for YouTube内のコンテンツ【個人投資家研究所】動画の対談内容を記事に起こしたものです。

    株価が10倍以上に成長する銘柄を「テンバガー」といい、多くの投資家が注目している。今回はテンバガーコレクターの愛鷹氏から学ぶテンバガー達成の極意を紹介する。

    最初に「愛鷹(アシタカ)」というお名前の由来をお聞きしていいですか?

    Next ten Baggar
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    アシタカって言えばもののけ姫の主人公の名前が思い浮かぶ方が多数だと思います。
    もののけ姫のシーンの中で牛飼いの人がケガしているのを背負って一歩一歩山を越えていくひたむきな姿が、コツコツ進める私の投資法に合ったのと、静岡県の愛鷹山(あしたかやま)に昨年初めて登ってきて、漢字もいいなと思ったからですかね。

    愛鷹氏の投資状況

    現在は兼業投資家で、テンバガーをお得意とされていると思うんですけど、これまで何銘柄ぐらいテンバガーをされましたか?

    Next ten Baggar
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    特殊な例が一例だけありますけどそれも含めると66社になります。

    何保有銘柄の内?

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    保有は800ぐらいあるのでそのうちの66っていうところです。

    愛鷹氏と投資の出会い

    株式投資をするに至ったきっかけからお伺いしたいです。

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    学生の頃に後輩がすでに株式投資をやっていて、十分な収益をあげていて高級車乗り回してるみたいな感じでした。
    うまくライブドアショックとかも切り抜けて大型株とかをしっかり保有して資産を増やしているこの後輩に「先輩も社会人になって自分でお金を稼ぐようになったら投資始めてみるといいですよ」って言われて、
    実際社会人になって仕事に慣れてきて時間も少しできたっていうところで始めたのが2008年の8月でした。

    始めて投資した銘柄

    一番最初に買ったのはアミューズっていうところで、サザンオールスターズとか福山さんが所属している芸能事務所です。

    事務所が単純に好きでとかなんか理由とかあったんですか。

    Next ten Baggar
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    当時あそこに所属しているポルノグラフィティとかが好きだったっていうのもあるんですけど、ライブとかに行くのも好きでした。perfume とかデビューしてまだ数年ぐらいで、エンタメ系ってこれからも大きくなっていくところも興味深かったです。

    あとは当時サザンオールスターズの活動休止の1年目か2年目で「いつまでも休止し続けることはないから今株価落ちててもいずれこう戻してくるだろう」と思ったこともあって、それが初めて買った銘柄でした。でもいきなり含み損に転落する、という。まぁあるあるですね。

    なるほど。その失敗の最終的結果はどんな感じになったんですか。

    Next ten Baggar
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    今株価が2000円弱っていうところなので、私が投資してからだと2倍もいってないですね。
    コロナ前までは非常に好調だったので、今はコロナでライブ自体ができないとかそういったこともあって、業績もあまりよくなくて株価も落ちてますけど、一応含み益があるという状態です。

    過去最大の失敗

    一番失敗した銘柄失敗談と一番儲かった銘柄聞いてもいいですか。

    Next ten Baggar
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    最近だとグレイステクノロジーですかね。10年くらい現物投資をずっと続けてきて、2018年くらいからトレードみたいのも上手くなれたらいいなと思って、信用口座を使って信用取引を始めました。
    その時にグレイステクノロジーっていうマニュアルの作成ソフトをを提供する会社が、非常に利益率が良くって業績も好調で株価もだいぶ上がっていて、利益率高いからこの成長を持続できれば株価も上がるだろうっていう。まぁ過去にそういった銘柄に投資してテンバガーした銘柄も経験してたので同じように上がってくれないかなと思って入ったのは良かったんです。

    ところが社長が亡くなって明るみに出たんですけど、実は過去の決算が粉飾だったんです。そこからネガティブなネタがどんどん出てきました。私が入った位置が高かったこともあって、そのニュースを聞いてもう駄目かなと思った時点で損切りをして200万いかないくらいでした。
    私の中では1銘柄でそれだけ負けるのは初めてだったので、過去一番大きな損切りはそれだと思います。

    始めて何年ぐらいですか。

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    去年なので14年目?その前にも当時の資産規模としては大きな額の失敗もあったんですけど、今の手法につながったところで話せると思うので、またそこで。

    一番儲かった銘柄

    私の場合は基本的に買ったら持ち続けて売らないスタイルなので、含み益としてはまぁある程度十分にあるんですけど、生涯通算確定損益でいうと圧倒的マイナスなんです。含み益を入れないと、通算で初心者に等しいぐらい損失は1,000万超えてるはずなので、あんまりうまい方ではないっていうのが実際です。

    まぁその中でもインフォマートが一番恩恵にあずかれたかなと思ってますかね。去年少し信用取引で焦げ付いたみたいになって、この時に売ったのがそれでも200万円くらいですかね。それぐらいしか利益としては大きく稼いだみたいな感じのものはないんです。

    失敗も成功もある中で、言っても今の手法に辿り着いたかなと思うんですけど、手法の方ご紹介いただいてもよろしいですか。

    Next ten Baggar
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    基本的に長期持つこと超分散していることと、私の場合はサラリーマンもしてますので入金は定期的にしてますね。
    よく投資で“長期分散積立”みたいなことがありますけど、それをやってここまできたって感じです。

    なるほど。最初に名前の由来で仰っていたように地道にコツコツと。

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    そうですね、はい。

    愛鷹流投資法

    その手法になったきっかけとか心境の変化経験とかあったんでしょうか。

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    最初資金が少ないときはどうしても資産における1銘柄のウェイトが高いので、自然と集中みたいな形にはなるんです。
    でも始めた当初は優待を中心に買っていたこともあって、優待銘柄が常にポートフォリオの半分くらいはあるみたいな形でした。優待銘柄では最低単元でこの優待利回り高いなとかこれいいなっていうのを集めていったっていう始め方でした。

    ただそのうちに「この銘柄は業績良いし、やってることも面白いから投資すれば値上がり期待できるかな」と思って集中投資してたこともありました。
    当時ローソンの子会社でローソンエンターメディアっていう会社がありまして、今で言うチケット販売のシステムを提供しているぴあが近い業態ですね。業績が非常に好調で、エンタメ市場もライブとかが沢山増えて集客もできていたので買い増ししていきました。

    ところが社長の不正流用みたいのが発覚して、そこでストップ安つけて株価が低迷しました。まぁしばらく含み損で持ってたりはしたんですけど、最終的に親会社のローソンがTOBをかけたんです。普通だったら高値である程度利益を乗せて買うパターンがTOBとして多いんですけど、ディスカウントTOBって言って当時の株価の水準とほとんど変わらない価格でTOBされてしまったので、私の買い単価よりも低いところでのTOBになりました。

    結局TOBも株式交換なので、持ち続ければローソンの株主になれて、何年後かにローソンの株価が上がって含み損もなくなる可能性もあったんです。
    でも私としては不正流用で自分の買値より安値でTOBされた形だったので「こんなのも見抜けない親会社なのか」という思いもあって損切りしました。まぁ40万円前後ですけどその時の資産ベースがまだ数100万だったので、そこから考えると非常に大きな損失を確定損を出したという。

    その経験を受けて、集中投資をすると自分の想定したいことが起きた時に非常に大きな損失が出てしまうと感じました。それだったらもっと銘柄を分散すれば個別銘柄のリスクにさらされることはなくなるかなと思って、買い増しするよりも新規買いをするスタイルになりました。

    どんどん増やして行くほうですね。

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    そうですね、そういうことをずっと繰り返してたら100、200、300って増えて、今はもう800ぐらいまでいきました。

    そんな感じで分散という手法に移って、お金をそのまま預金で預けてもしょうがないので優待利回り・配当利回りの良い銘柄・自分の興味ある銘柄にいっています。
    手広く買っていく形で10年ぐらい現物だけで続けたというところです。

    長く株を持ち続ける秘訣

    最初優待から始めて今もその優待目当てっていうのは変わってないってことですね。

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    そうですね。自分の保有銘柄が800のうち半分ぐらいは優待銘柄なので、その優待を消化するだけで大変なんです。
    あえて新規でっていうのは昔ほどはあまり考えてないですけど、中には利回りが良ければ買う意味はあると思ってるので、優待利回りの良い銘柄は割と買ったりします

    利回りが良ければ買うって感じで。どんどん増えていくわけだと思うんですけど、損切りとかはしないでもずっと持ち続けてってことですか。

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    基本的に含み益が乗ってればいいかなっていうところです。ただ含み損の銘柄でも配当や優待が決算期を過ぎてしばらくすると送られてきます。
    含み損でもいずれインカムを何年間がもらい続ければ原資を回収していることにもつながるので、優待とか配当やってる限りはあまり損切りを考えたことはないですね。

    テンバガーの運用方法

    今66銘柄がテンバガーということなんですけど10倍なって持ち続けるって感じ?

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    そうですね、あんまり10倍になったら売るっていうのもを決めてなくって。

    なるほど。

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    別に10倍を目指して持っているわけでもないんです。テンバガーをこれだけ当てていると、キャピタルゲインを狙ってとかグロース株でっていうイメージが強いかもしれないですけど、キャピタルゲインを狙うと値幅を取ることが目的になりますよね。

    でも最近でいうと昨年の首相の交代から株価が半年間下がってきたっていう局面があって、そういう時ってこのまま下がり続けるんだったらとりあえず利確してキャピタルを獲得しとこう、っていう意識が働くので長く保ち続けられないと思うんですね。

    十何年間やってきて金融危機的なことは何度もあったんですけど、そういう時に売らずに保ち続けることができたのは、キャピタルじゃなくて、インカムの方に重きをおいてたからだと思います。インカムさえ入ってくれば多少下がっても金融緩和でお金はあり余っている状態ですから、投資先が巡り巡ってまた株式が戻ってくるだろうって考えてます。

    なのでそこでは動じずに、むしろ自分が今まで欲しかった銘柄が値下がりしてたらチャンスととらえて新しく買うという形なので、インカムを主軸にしてたからこそ今のテンバガーをこれだけの数当てられたのではと考えてます。

    ありがとうございます。後半で愛鷹さんの具体的な手法をお聞きできればと思いますので、後半もよろしくお願いいたします。

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    【IRTV個人投資家研究所】集中投資はリスク大!66銘柄テンバガーの長期分散積立!|Vol.10

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