過去のテンバガー銘柄を分析②グローバルウェイ(3936)

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コラム記事

過去のテンバガー銘柄を分析②グローバルウェイ(3936)

  • 公開日:2022.04.25

    更新日:2022.05.23

     過去にテンバガーを達成した銘柄の中で、2021年の期中にテンバガーを達成した銘柄は、グローバルウェイ(3936)、INCLUSIVE(7078)、東京機械製作所(6335)の3銘柄でした。

     今回はグローバルウェイ(3936)について、テンバガー達成までの株価推移とその後の推移を見ていきます。

     以下の株価/出来高推移のグラフご覧の通り、ある時突然株価が暴騰し、その後それを押し戻すように株価は急落してしまっています。それぞれの銘柄について、なぜ暴騰しその後暴落したのか、その理由を見ていきましょう。

    グローバルウェイの事業について

     グローバルウェイは2004年10月に設立、2016年4月に東証マザーズへ上場しました。

     事業セグメントはソーシャルウェブメディア事業、ビジネスアプリケーション事業、シェアリングビジネス事業の3つとなっています。

     ソーシャルウェブメディア事業では、メディア事業として働く人に向けて企業の社員口コミ情報や求人情報を取り扱う情報プラットフォーム「キャリコネ」を提供しています。

     また、リクルーティング事業としてハイクラス人材紹介サービスの「GLOBALWAY AGENT」を展開しています。

     ビジネスアプリケーション事業では、セールスフォース事業としてSalesforce.com社が提供するソフトウェアを各社のニーズに沿う形でカスタマイズ支援・運用サポートを提供、
    さらにプラットフォーム事業としてクラウド型の業務用ソフトウェアに特化した開発及びライセンスの販売・導入支援などを提供しています。

     シェアリングビジネス事業では、個人が自身のスキルや経験を生かして空き時間を売買することが出来るシェアリングエコノミーサービス「タイムチケット」の運営をしています。

    グローバルウェイの業績について

     続いて業績面で見ていきましょう。トップラインで見ていくとFY20、FY21ではソーシャルウェブメディア事業とビジネスアプリケーション事業がそれぞれ4~5割を占めています。

     営業収益で見ていくと、ソーシャルウェブメディア事業はFY20に関しては好調なものの、新型コロナウイルスの影響による受注の減少の対策として広告をはじめとした施策で営業組織の強化を図るなどした結果、FY21はセグメント損失を計上しています。
    ただし今期に関してはQ3の時点で黒字であり、回復が見込めます。

     ビジネスアプリケーション事業では、FY20時点ではわずかに損失を計上していましたが、エーアイセキュリティラボとの代理店契約からセキュリティ内製化を実現するなどの取り組みの結果、FY21では業績をけん引する形となりました。

     シェアリングビジネス事業に関してはFY20、FY21ともに大幅な赤字を計上しており、今期についてもQ3の時点で72百万円の赤字であり、広告やシステム改修への投資を継続して行っていることがうかがえます。

    ビジネスモデルに対する筆者の所感

    • 「キャリコネ」の検索エンジンのロジックアップデートによるUU数減少が短期的には業績に影を落とす懸念がある。
    • ビジネスアプリケーション事業に関する数字が追いづらい。
    • 「タイムチケット」に関してはココナラやクラウドワークス、ビザスクなどとは時間を買うという点で差別化が出来ている。
      現に出品されているものには他のサービスでも見受けられるような副業だけでなく、
      30分の悩み相談といったまさに「時間を買う」といえるサービスもあった。
      ただし、まだ時間を買うというサービスが浸透していない点や潜在的なタイムチケット独自のTAMに関しては不明瞭な部分があるため、今後の展開を追っていきたい。

    テンバガー達成までの経緯

     ■グローバルウェイの熱狂。実に60倍の株価水準へ 

     ではここからテンバガー達成までの経緯を見ていきましょう。

     元々は株価30~40円台でしたが(※現在の発行済み株式総数で見ているため、当時の株価とは異なります)、
    2021年7月21日の大引け後に発表された通期連結業績予想の修正により、当期純利益の予想を30百万円から95百万円へ(217%)と大幅に上方修正したことで、連日のストップ高を招きました。

     65百万円の上方修正の背景には、シェアリングビジネス事業において仮想通貨であるタイムコインの売却を実行することになったためである、とされています。この出来事により株価は8月中旬までに一時200円台まで到達しました。

     さらにそこに追い打ちをかけるように8月26日に1対5の株式分割、8月27日には再び上方修正が出され、当期純利益の予想を95百万円から123百万円へ(29%)と引き上げました。

     上方修正の背景にはグローバルウェイ傘下の株式会社Emotion Techを株式会社プレイドに売却することが決定し、売却益が特別利益として乗っかったということがあります。

     このことが好感され、株価は9月の中旬まで続伸し、一時570円にまで上昇しました。
    この時点で株価は15倍以上に跳ね上がっていますので、テンバガーをあっさり達成しています。

     しかしグローバルウェイの熱狂はまだまだ止まりませんでした。
    10月12日付で11月3日を基準日とする1対3の株式分割を、8月に続きもう一度発表しました。

     その結果、発表後は何度もストップ高を経て、基準日前日の11月2日には最高値2,192円を記録しました。初めの頃と比べると実に60倍の株価水準です。

     ■その後、逆テンバガーに

     しかしグローバルウェイの大躍進もここで終わり、株式分割直後から株価は下落。

     途中、業績の上方修正や事業計画及び成長可能性についての説明資料の公開で1,900円台まで戻したものの、その後は材料出尽くしで暴落し、
    年が明けて2022年になるころには200円台までに下がってしまいました。
    逆テンバガー達成です。

    グローバルウェイが株価60倍まで達した要因のまとめ

    • 暗号資産売却益(営業外収益)による上方修正
    • 有価証券売却益による上方修正
    • 二度にわたる株式分割

    記事執筆:小原 洋輝
    現役東大生トレーダー。東大の株式投資サークル所属。副代表を務める。