【初心者向け】「投資信託」っていったい何?

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【初心者向け】「投資信託」っていったい何?

  • 公開日:2022.08.10

    更新日:2022.10.26

    「投資信託」っていったい何? なんだか怖いイメージ・・・
    今回は「投資信託」という言葉に対してまだよくわからないイメージを持つ皆様に向けて、
    仕組み、種類、メリットやリスクをご紹介いたします。

    投資信託は初心者にもおすすめ!

    「投資信託(ファンド)」とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用のプロであるファンドマネージャーが国内外の株式や債券などに分散して投資・運用し、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品です。

    販売、運用、管理・保管をそれぞれ専門の機関が担い、厳正で適正かつ効率的な運営が行われます。運用を委託する専門家と投資額を選ぶのは投資家本人ですが、投資する銘柄自体は投資信託ごとの運用方針に基づきファンドマネージャーが選びます。

    また通常の株式投資とは異なり、1つの商品の中に複数の銘柄が組み合わさっているので、1つの商品を購入するだけで分散投資ができ、リスクを抑えられるため、株式投資初心者さんにもおすすめです。

    投資信託の仕組み

    投資信託は「投資信託運用会社」で作られ、証券会社、銀行、郵便局などに代表される「販売会社」を通じて販売されます。そして投資家が「申込金」として販売会社に資金を預けます。その資金は、販売会社から資産管理を担う信託銀行に渡り、運用会社と信託銀行との間で締結された信託契約に基づき「信託財産」として管理されます。

    信託銀行では、預かった信託財産を信託銀行自身の財産および他の信託財産とは分別して管理するので、万が一運営会社が破たんしても預けた信託財産は法的に保護されます。

    集めた資金を「何に、どのように投資する」のか信託銀行に指示するのは運用会社です。運用会社はこの「運用指図」という権限を持っています。信託銀行は指示を受けて、その指示通りに株や債券の売買を行います。

    資金を保管・管理しているのは信託銀行ですが、その運用権限を持つのはあくまで運用会社であり、信託銀行は運用会社の指示なしに、勝手に株式や債券を売買することはできません。

    こうして運用された結果生じた収益が、信託銀行から販売会社に分配金・償還金として渡され、そこから各投資家たちに配られるという仕組みになっています。

    資金の投資・運用を担う運用会社だけでなく、投資家と運用会社を円滑に繋ぐ販売会社、資金を保管・管理する信託銀行がすべてきちんと機能することで、投資家が安心・安全に投資できるのです。

    投資信託の種類

    投資信託にはさまざまな種類があるため、下記のような「商品分類」がされています。この商品分類により、投資対象を簡潔に理解することができます。この他にもいろいろな分類があるので、特徴やリスクを確認してから利用しましょう。

    ●どのような形態か

    • 契約型・・・運用会社と信託銀行が信託契約を結ぶことにより組成される投資信
    • 託会社型・・・投資を目的とする法人を設立することによって組成される投資信託(投資法人)

    * 日本においては、契約型が主流で、会社型はJ-REIT(不動産投資法人)などを中心に用いられています。

    ●購入できるのはいつか

    • 単位型・・・投資信託が立ち上がる期間(当初募集期間)にのみ購入できる投資信
    • 託追加型・・・原則的に、投資信託が運用されている期間中いつでも購入できる投資信託

    ●誰でも買えるのか

    • 公募・・・多数の投資家に取得させることを目的とした投資信託
    • 私募・・・機関投資家などのみに取得させたり、ごく少数の投資家に取得させることを目的とした投資信託

    ●払い戻しに応じるかどうか

    • オープンエンド型・・・原則的に、運用期間中払い戻しに応じる投資信託
    • クローズドエンド型・・・運用期間中、払い戻しに応じない投資信託

    ●約款に「株式に投資できる」との記載があるかどうか

    • 株式投資信託・・・約款に株式に投資できる旨が記載されている投資信託公社債
    • 投資信託・・・約款に株式には投資しない旨が記載されている投資信託

    投資信託のメリット

    ❶少額からの投資スタート

    通常、株式や債券などへの直接投資にはある程度まとまった資金が必要になりますが、投資信託は複数の投資家から資金を集めるため、1人あたりの投資額は少額で済みます。

    具体的な額は投資信託の種類によって異なりますが、多くの場合は5,000円程度から投資できるため、家計に負担をかけずに、安全に資産運用することが可能です。

    ❷分散投資でリスク低減

    そもそも投資信託は、分散投資の考え方から生まれた金融商品です。投資の基本は、資産をいくつかの商品に分けてリスクを分散させる「分散投資」です。

    しかし、株式は最低売買単位が100株と大きいため、個人で分散投資をするのは資金面で厳しいという方も少なくないでしょう。投資信託は多くの人から少額ずつを集めてひとつの大きな資金として運用するので、さまざまな資産に分散投資し、リスクを軽減することができるのです。

    ➌投資の専門家による資産運用

    通常の株式投資の場合、銘柄や投資額、取引のタイミングなどについて、すべて自分で判断しなければなりません。また、株式投資に必要な知識や手法を、個人で、かつ短時間で身につけるのは容易ではありません。

    その点投資信託は、経済・金融などに関する高度な専門的知識を持ったファンドマネージャーが投資家に代わって運用します。投資家個人が難しい知識や手法を覚えなくてよいだけでなく、個人では買えない・買いにくいような海外の株式や債券、特殊な金融商品への投資も可能となり資産運用の幅が広がります。

    ❹高い透明性

    投資信託は、決算ごとに監査法人などの行政から監督・審査を受けているので、投資の透明性が高いと言われています。

    また、市場が空いている間は絶えず値動きする株価や外国為替とは違い、原則として1日1回取引価格である基準価額が公表されるので、資産価値や値動きが比較的分かりやすいですし、日中は株価をチェックできない方も安心です。

    投資信託についての留意点(リスク、費用)

    【元本割れのリスク】

    投資信託は値動きのある株式や債券などに投資するため、基準価額は株式市場などの動向により変動します。

    運用成果が出れば分配金や償還金を受け取ることができますが、逆に運用がうまくいかなければ、元本を下回ってしまうこともあります。預貯金などとは異なり、投資信託は元本が保証されていないので、場合によっては損をする可能性があります。

    基準価額に影響を及ぼす主な変動要因には、以下のものがあります。

    【価格変動リスク】

    投資信託が組み入れている株式や債券の価格が変動する可能性のことです。株価は最終的には市場における需給によって決まりますが、一般的に、国内外の政治・経済情勢、企業の業績等の影響を受けます。

    もし株価が急落しても、相場にはサイクルがあるので、焦らずにまずは下落の原因や推移を確認しましょう。

    【為替変動リスク】

    為替レートが変動する可能性のことです。為替は世界中で休みなく動いています。海外資産に投資している場合、円高になると運用損が、円安になると利益の運用益が大きくなります。

    外国の株式や債券で運用する投資信託には基本的に、為替変動リスクがあります。為替変動に対応するには、日本以外の国や地域の株式や債券に投資先を分散しましょう。

    そうすれば円高だけでなく、株安などのダメージも軽減できます。

    【信用(デフォルト)リスク】

    債券等を発行する国や企業が、財政難・経営不振などの理由により、利息や償還金をあらかじめ定めた条件で支払うことができなくなる可能性のことです。

    【金利変動リスク】

    金利が変動する可能性のことです。一般的に、金利が上がると債券価格は下落し、金利が下がると債券の価格は上がります。

    また、満期までの期間が長い債券ほど、金利変動の影響を大きく受けます。投資信託は株式、不動産などさまざまな投資先を選ぶことができます。債券に偏らずに、株式を組み入れた投資信託もセレクトしましょう。

    【その他(流動性等)のリスク】

    ファンドの組み入れ資産が現金化できない等、不測の事態が発生した場合に投資元本を割り込むリスクのことです。

    投資信託ごとに、リスクの種類や大きさは異なります。投資信託の購入の際は目論見書などでリスクを説明している項目にも目を通し、それぞれの投資信託が持つリスクを知ることが大切です。

    投資信託の取引にかかる費用

    投資信託を行う際には、預金と違い、購入時に必要な販売手数料や、運用時にかかる信託報酬などの手数料が発生するため注意が必要です。また、収益分配金や売却益には税金がかかり、いずれも税率は20.315%(所得税15.315%(復興特別所得税0.315%含む)、地方税5%)です。

    商品により手数料等の費用は異なるので、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等を確認し、内容について十分に理解しておくことが大切です。

    まとめ


    少額からの投資スタート・分散投資でリスク低減・投資の専門家による資産運用・高い透明性、といったメリットが豊富な「投資信託」。
    さらに、プロに運用を任せられるという点で、一人で資産運用するのは不安、、という初心者さんにこそおすすめの方法、ということがわかっていただけたのではないでしょうか。
    種類や仕組み、リスクを知ることで少しでも不安材料を除き、ぜひ投資信託にチャレンジしてみてください。