株式会社ピアズ( マザーズ:7066)

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  • “店舗DX”“働き方革新”のノウハウを武器に新常識を加速させるカスタマーサクセス企業

    株式会社Peersは、2005年1月の創業以来、通信業界に特化して販売現場におけるセールスプロモーションや売り場づくり、販売スタッフ育成、店舗運営コンサルティングなどのサービスを手がけてきた。
     
    14年間で売上高27億円まで成長を遂げ、2019年6月、東証マザーズ上場を果たす。そしてこのほど、蓄積してきたノウハウとデジタルテクノロジーを活用した“働き方革新”や“店舗DX”、“AIや5G技術を活用したLabo推進”の次世代サービスを整備し、広範な業界への展開を図る新中期経営計画をまとめた。
     
    “ニューノーマル”の時代、同社が目指すのは“新常識を加速させるカスタマーサクセス企業”だ。そのビジョンとten-Bagger戦略を、代表取締役社長の桑野隆司氏に聞いた。
     
    <セールスプロモーション事業>
    通信業界の販売現場(キャリアショップ)に、売り場の構築を担うラウンダーや販売現場の課題解決を担うスーパーバイザーなどのプロフェッショナルを派遣し、販売現場のKPI達成を支援。
     
    自らが直接店頭で販促イベントを展開するケースや、ショップを支援する形で間接的に関わるケースがある。
     
    また、販売プロフェッショナルの派遣、育成講師の派遣、販売スタッフの研修、在日外国人スタッフを育成する「ピアズグローバルアカデミー」の運営などを通じて、販売力の向上を図る。
     
    <トレーニング事業>
    研修のペーパーレス化を実現するデジタルテキスト、Webシステムを活用したオンライン研修、テキストデータ解析でのパーソナリティ診断や感情・マインド状態の把握による離職抑止システムなどをトレーニング事業のツールとして提供。
     
    <コンサルティング事業>
    個々の課題解決のみに留まらず、組織全体のマネジメントを行っている。例えば、顧客の待ち時間解消という課題に対し、デジタルツールを用いてプロセスのどこにどのような問題があるかを“見える化”し、最適なオペレーションを組み直すとともに、オペレーションスタッフの研修を実施するなどの取り組みを行う。
     

    業績動向:売上高は毎年ほぼ130%のペースで成長

    直近5年間(2016年9月度~2020年9月度)の売上高は、14億5,200万円、18億7,300万円、19億9,400万円、27億7,200万円、34億8,000万円(予測)と概ね130%のペースで成長を続けている。
     
    一方、営業利益は2億700万円、3億600万円、4億600万円、5億700万円と毎年1億円ずつオンさせてきた。2020年9月期は、3億3,100万円と減少。
     
    新型コロナウイルス感染拡大防止を目的に、キャリアショップが営業時間の短縮や受付業務の一部の縮小を図ったことにより、コンサルティング機会が減少したことが主因だ。
     
    ただし、緊急事態宣言解除後は徐々に解消されるとともに、オンラインを利用したコンサルティングサービスを導入し、業績は回復基調にある。

    事業戦略:販売現場の課題を解決し、商品・サービスを世の中に広めてカスタマーサクセスを実現

    名古屋でスタートした同社は、限られた人材リソースを活かすとともに専門ノウハウを深めて競争優位性を得るため、通信業界、それも最も高い利益率が期待できるキャリアに特化する戦略を取る。
     
    さっそく名古屋のキャリアショップで成功事例をつくると、大阪や広島などのショップからも要請を受ける。
     
    中国地方の業績がキャリアの全国1位に輝くと、東京の本社から声がかかり、新商品の販売戦略づくりを要請されるなど信頼関係を深めていった。現在ではキャリアのグループ各社に取引が広がり、同社の確固たる事業基盤となっている。
     
    通信業界は技術革新や環境変化のスピードが速く、新商品・新料金プランの導入が頻繁に起こる。
     
    また、政府による携帯市場の改革が打ち出され、競争促進による携帯料金の値下げ、および販売方法や料金プランの適正化が進められている。
     
    こうした中で、キャリアショップにおいてはオペレーションの煩雑化やスタッフの離職率が高まり、業務効率化や顧客サービスの向上は待ったなしとなり同社のビジネスチャンスが広がった。
     
    同社の強みは、販売現場の課題を解決し、商品・サービスを世の中に広めて顧客のカスタマーサクセスを実現させる力。
     
    店頭の待ち時間の長さが問題となれば、デジタルツールを活用して解決を図る。キャッシュレスが登場すれば、これを積極的に導入して現場の効率化に寄与させる。
     
    新型コロナウイルスで販売チャネルがECサイトにシフトしても、ついて来れない高齢者客のためにスタッフがWeb上で対応する「オンラインスタッフ」を設ける。こうした施策が好評を博し、同社の業容拡大に繋がっている。
     

    成長可能性:働き方革新事業、店舗DX事業、Laboであらゆる業界に展開

    同社の理念は、「無意味な常識に囚われず、意味のある非常識を追求し、価値ある社会活動を行う」である。
     
    “意味のある非常識”とは、いずれ当たり前となる常識。これをいち早く見つけ出し、社会に広めるところに同社の存在意義がある。
     
    「通信業界が大きく変動しているとともに、“ウィズ・コロナ”という“新しい常識”が求められる時代となり、当社のチャンスは大きく開けていると実感しています」と桑野氏は強調する。
     
    そこで同社は、新中期経営計画をまとめて上場後の成長戦略を打ち出している。
     
    通信業界を支援する既存事業を強化し経営基盤を固めた上で、通信業界以外の新規顧客を開拓すべく、培ったノウハウを「働き方革新事業」、「店舗DX事業」の2つの新規事業に発展させるとともに、「Labo」で5GやAIを活用した革新的なサービスを続々と開発し、“新常識を加速させるカスタマーサクセス企業”を目指す、というものだ。
     
    まず、働き方革新事業。同社は、2020年4月、100%子会社の株式会社OneColorsを設立し、組織の課題を可視化し診断結果に応じた解決プログラムを提供する『エンパ!』をリリースした。
     
    2020年9月現在、約10社に導入され好評を得ている。さらに、動画学習システムとプロトレーナーによる独自メソッドで営業担当者全員のハイ・パフォーマー化を支援する『ノゾケル』も開発し、目下トライアル運用している。
     
    これらは、同社がこれまで通信業界で培ってきたノウハウをベースに開発したが、あらゆる業界に普遍的に適用できる。そのほか、世の中にはいくつものHR-Techを活用したプロダクトがリリースされている。

    「技術オリエンテッドで、いかに導入し利用しつづけてもらうかといった視点が希薄なプロダクトベンダーが多い中、当社は真逆です。
     
    当社が大の得意なのは、プロダクトをどう導入し、活用し続けてもらうかというデジタルデバイドを埋めるノウハウ。
     
    したがって、OneColorsがクライアントのフロントに立ち、コンサルティングの上最適なプロダクトをアレンジし導入・定着を図るサービス展開を構想しています」(桑野氏)
     
    さらに、海外展開も見据えている。テキストデータ解析は曖昧さの多い日本語よりも、英語や中国語に適している。

    これによる日本流の“おもてなし接客”研修ツールを開発し、英語圏や中国語圏に導入を図るという構想だ。
     
    店舗DX事業としては、まずはキャリアショップの待ち時間解消ノウハウを、銀行や飲食店など他業界に展開する。
     
    すでに、サッカースタジアムの売店の混雑解消のため、アプリでオーダーし席までデリバリーするサービスを構築しトライアル導入した。
     
    こうした成果を基に、100%子会社のXERO株式会社を設立してセルフオーダーシステムと決済システムを組み合わせたモバイルオーダーシステム「ゼロレジ」をリリースし、JR九州グループのベーカリーチェーンである「トランドール」4店舗に導入した。
     
    さらに「オンラインスタッフ」も進化させる。「人ではなく3Dのアバターをつくり、60パターンほどのスクリプトを用意してAIで対応していく自動接客システムの開発にも着手している。これができれば、コンタクトセンターのオペレーターの省力化が劇的に進むと見ている」と桑野氏は話す。
     
    Laboでは、目下“感情AIトレーニング”を開発中だ。トレーニーの言葉や表情をAIが解析し、最適な感情表現を指導するという研修ツールである。「当社では“おもてなしテック”と呼んでいるが、あらゆる接客業に活用してもらえる」と桑野氏は話す。
     
    カラオケショップへのライブ配信サービスも構想している。現在、スマートフォンでライブ配信が視聴されているが、画面が小さく音質も良くないので、ユーザーの評価が低い。
     
    そこで、ウイルス対策が万全なカラオケ店に配信し、小グループで楽しんでもらうサービスを想定している。
     
    同社は、スポンサーのコアゲーマーへのリーチや新たなユーザー層の開拓などのeスポーツ事業に進出しているが、その流れを汲む事業といえる。「これらに加え、次々とLaboで新しいサービスの開発やトライアルを進め、関連する企業を巻き込みながらうねりを大きくしていこうと考えています。
     
    市場は非常に大きいので、この中から1つでも2つでもブレイクすれば、相当大きな事業にしていけると確信しています」と桑野氏は意気込む。
     

     

    Coverage:2020年9月4日
    時価総額:42億16百万円
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    社名
    株式会社ピアズ Peers Co.,Ltd.
    本社
    〒105-0003 東京都港区西新橋2-9-1PMO西新橋ビル5F
    電話番号
    03-6811-2211
    代表者
    桑野 隆司
    設立
    2002年6月14日
    資本金
    4億2千万円(2019年6月20日時点)

    事業内容

    イノベーションコンサルティング事業
    デジタル・トランスフォーメーション・デザイン事業
    ヒューマン・インフィニティ・デベロップメント事業


    役員

    代表取締役社長 桑野 隆司
    専務取締役 吉井雅己
    常務取締役 井之坂亮之
    取締役 堂前晋平
    取締役 佐々拓也
    取締役(社外) 藤武寛之
    常勤監査役 二階堂京介
    非常勤監査役(社外) 植村亮仁
    非常勤監査役(社外) 猪野由紀夫

    代表プロフィール

    桑野 隆司のプロフィール画像

    桑野 隆司(くわの たかし)

    1976年京都市生まれ。名古屋商科大学大学院修士号取得。 1976年、京都市生まれ。 学生時代から携帯電話販売の経験を積み、2005年に株式会社ピアズとして事業開始。通信業界のセールスプロモーション事業から適正販売や組織活性化に向けたコンサルティング事業までを手掛ける。 2016年には、環境変化に強い組織づくりと人材マネジメントによる企業の柔軟性とイノベーションを評価され、ベンチャー企業初となる“日本経営品質賞”を受賞する。 2017年には、社員の幸せと働きがい、社会への貢献を大切にしている企業に贈られる、“ホワイト企業大賞”を受賞する