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社長インタビュー記事

ヴィス( 東証STD:5071)

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    公開日:2021.08.31

    “はたらく”関連サービスをワンストップで提供する“ワークデザインカンパニー”へ

    事業内容:“働く空間”と“働き方”のデザインを提供

    業績動向:コロナ禍の影響を受けるも、働き方の多様化をビジネスチャンスに

    直近5年間の売上高は、80億7,534万円(2021年3月期)、92億9,810万円(2020年3月期)、86億7,012万円(2019年3月期)、71億7,317万円(2018年3月期)、58億6,124万円(2017年3月期)。

    同じく経常利益は、5億1,024万円(2021年3月期)、9億2,717万円(2020年3月期)、9億1,456万円(2019年3月期)、6億5,405万円(2018年3月期)、5億2,502万円(2017年3月期)。

    新型コロナウイルス感染症拡大前は、売上高・経常利益ともに順調に伸ばしていたが、2021年3月期はコロナ禍によるオフィス移転の中止・延期の影響を受けていずれも減少した。

    しかし、「コロナ禍で働き方の多様化が一気に進み、結果的に当社にとっては“場所”中心から“人”中心にシフトする、大きなビジネスチャンスを得ることができている」と中村氏は話す。

    事業戦略:“デザイナーズオフィスのパイオニア”として領域を開拓

    中村氏は、百貨店やショッピングセンターなどの大型商業施設の設計・デザインを行う企業で営業職として経験を積み、1998年に独立して株式会社ヴィスを創業した。当初は、前職の経験を活かし、飲食店やアパレルショップなどの店舗の設計・デザインを手がける。

    転機は、2003年のこと。顧問税理士に古い町工場を顧客として紹介された。

    「断るに断れず、リノベーションを施すことにしました。すると、従業員の方々からもの凄く喜んでもらったのです。さらに、社長夫人がきれいになったオフィスに愛犬を連れて来て嬉しそうにされている。商業施設ではきれいになるのは当然のこととして、そういった反応は一度もありませんでした。そんな対比から、自分がやるべきはこっちだ、と確信したのです」と中村氏は述懐する。

    2004年以来、同社はオフィス領域に専門特化し、まだ一般化していなかった“オフィスデザイン”を手がけ始める。2社目のクライアントとなる人材派遣会社では、オフィスのイメージの良さにより派遣社員応募者の歩留まり率向上をもたらした。こうしたことから、オフィスデザインにより働く人のロイヤリティが向上する効用を確認する。

    それとともにWebデザインやグラフィックデザインも行い始め、オフィスにおける主だった表現領域のデザインを一貫性のあるイメージで統一する「360°デザイン」を通じて、企業のブランディングに関わるようになった。

    「こうしたオフィスづくりを『デザイナーズオフィス』と称し、パイオニアとしてこの領域を築き上げてきたと自負しています。」

    2004年から2021年3月期までに累計6,572件のオフィスデザインを手がけてきた。特に、優秀な人材を採用することで成長に繋げたいベンチャー企業が、オリジナルのオフィスデザインを求めて同社に依頼するケースが多い。

    同社の実力は、「日経ニューオフィス賞」受賞件数27件(2008~2021年)にも表れている。

    こうした同社の強みは、案件ごとにプロセスの全てを管理するプロジェクトマネージャーや、デザイン・設計を手がけるクリエイターの質の高さがもたらしている。その要因について、中村氏は次のように話す。

    「当社の理念は『はたらく人々を幸せに。』ですが、これに共鳴してそんな仕事がしたいと入社してくる優秀な人材ばかりで構成されています。結果的に当社で働く満足度の高さにもつながっていると感じています。」

    なお、同社は「働きがいのある会社」ランキングで2017年、2018年、2019年、2021年の4回、ほぼ連続して受賞しているところに、社員満足度の高さが表れている。

    成長可能性:デザイナーズオフィスから、ワークデザインカンパニーへ

    同社の成長戦略は、「デザイナーズオフィスから、ワークデザインカンパニーへ」というコンセプトにある。

    「オフィスにデザインを取り入れることで企業のブランディングや社員のエンゲージメント向上に繋げるという施策は、すでに当たり前のものになったと思います。そして、それ以前からの働き方改革の上にコロナ禍が重なり、ワークスタイルの多様化が一気に進みました。そうした中で、これから求められるのは“人”中心にワークスタイルを考えることです。そんな“はたらく”をデザインする企業を目指します」と中村氏は言う。

    そこで、従来のオフィスやWeb、グラフィックの各デザインによる“ブランディング”に加え、“コンサルティング”および“ワークスタイリング”のサービスを提供し、トータルで“ワークデザインカンパニー”を目指すことになった。

    ●コンサルティング
    メンタルヘルステックベンチャーの株式会社ラフールが開発・運営するサーベイプラットフォームを利用したエンゲージメントサーベイ『ココエル』による従業員エンゲージメント状況の調査・分析、株式会社Tokyo Creator’s Projectが開発し、株式会社オカムラが販売代理店を務めるワークスタイル可視化レポーティングサービス『wit』を活用してのオフィスライトサイジングコンサルティング、『Workplace Survey』によるワーカーの実態調査などを活用し、その企業における最適な働き方を探るサービスを提供する。

    ●ワークスタイリング
    同社は2021年1月、大阪・心斎橋に9階建ての複合オフィスビル『The Place』をオープンさせた。1階はラウンジやカフェスペース、2階はワークラウンジや会議室、3・6階はシェアオフィス、4階はセットアップオフィス、5・7~9階はプライベートオフィス、屋上はフリースペースという構成。これにより、変化する働き方に対応可能なワークデザインを取り入れた複合ビルとして、最適な働き方情報の収集や提案などに繋げていく。

    そして、共に成長を目指す利用企業がワークプレイスや会議室の共有、イベントの開催・参加などを通じてお互いの可能性を引き出せる場、洗練された空間デザインによる知的創造性を高める場、常駐のコミュニティマネージャーや情報発信モニターによるイノベーション加速の場として機能する、付加価値の高い賃貸ビジネスを展開していく。

    「これまで、お客様に対して『どんなオフィスがお好みですか?』と伺ってきました。これからは、『どんな働き方がしたいですか?』に変わります。そこが最大の当社の優位性になると思っています。オフィスデザイン発で働き方をデザインする会社は、当社が唯一無二の存在だからです。これからますます多様化する働き方の中で、オフィスの在り方が注目されていくでしょう。当社はそのど真ん中にいる存在になります」と中村氏は力を込める。

    Coverage:2021年8月31日

    時価総額:47億67百万円





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  • 会社情報

    社名
    ヴィス  VIS co. ltd.
    本社
    〒530-0001 大阪市北区梅田3-4-5 毎日インテシオ8F
    電話番号
    06-6457-6788
    代表者
    中村 勇人
    設立
    1998年4月13日
    資本金
    516百万円(2021年3月末現在)

    事業内容

    デザイナーズオフィス事業
    VISビル事業


    役員

    代表取締役社長 中村 勇人
    常務取締役クリエイティブ事業本部長 大滝 仁実
    常務取締役デザイナーズオフィス事業本部長 金谷 智浩
    取締役管理本部長 矢原 裕一郎
    取締役 浜本 亜実
    取締役 戸出 健次郎
    監査役(常勤) 宇都宮 則夫
    監査役(常勤) 小川 金郎
    監査役 村岡 由隆
    監査役 西村 勇作

    代表プロフィール

    中村 勇人のプロフィール画像

    中村 勇人(なかむら はやと)

    大手ディスプレイ・商業空間デザイン会社を経て1998年起業。立地開発からWeb製作まで一貫したワンストップソリューションデザイン事業を展開、2004年からオンリーワンビジネスモデルの「デザイナーズオフィス事業」をスタート。