リビン・テクノロジーズ( 東証GRT:4445)
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公開日:2020.09.25
不動産売却の一括査定が好調に推移。ラインナップを広げ「不動産テックの巨人」へ
リビン・テクノロジーズ株式会社は、クライアントである不動産売買仲介会社に対し、不動産売却領域をベースに見込み客の送客から営業プロセスまでを一貫してITの力でサポートしている唯一の不動産テック企業だ。
事業の柱は、不動産の売却を中心に、買取や土地活用、賃貸管理、注文住宅など不動産所有者向けの情報を提供する国内最大級のポータルサイト「リビンマッチ」。
そのほか、クライアントの営業活動や査定業務などをサポートするDXプロダクトもラインナップしている。
今後、さらなる拡充を図るとともに、全国8カ所に広げた営業拠点網の強化を推進する。そんなテンバガー戦略を、代表取締役社長の川合大無氏に聞いた。事業内容:ポータルサイト「リビンマッチ」や業務支援サービスを提供
<不動産プラットフォーム事業>
Webテクノロジーと不動産を融合した“不動産テック”プロダクトの開発および運営を手がける。
●ポータルサイト「リビンマッチ」
最大6社の加盟不動産売買仲介会社に不動産の売却価格や買取価格を一括して査定依頼できる「不動産売却」「不動産買取」をはじめ、「不動産買取」「任意売却」「土地活用」「賃貸管理」「リノベーション」「注文住宅」に関して、複数の加盟会社を比較できるサービスをラインナップ。
さらに、不動産会社に特化した「人材紹介」サービスも提供している。不動産売買仲介などの加盟会社は、全国に約2600事業所を擁する(2020年10月現在)。
●ブランディングサービス
「リビンマッチ」内の広告枠販売や、インターネット広告を提供し、ブランディングに寄与。
●追客サービス「SMSハンター」
スマートフォンや携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)を利用し、「リビンマッチ」などで反響のあった見込み客に開封率が圧倒的に高いステップメールを送信し、継続的に追客するサービス。
●不動産査定書作成サービス
売却査定や賃料査定提案書作成に必要な地図閲覧・加工・提案書作成・データ更新・管理などの手間を一元化した、不動産会社の査定提案業務を支援するSaaS型のサービス。
物件概要の入力だけの5分程度で査定提案書が作成でき、定額制で圧倒的なコストパフォーマンスを実現。
●オンライン商談システム「meet in」
URLを作成し、クリックして接続するだけの簡単・便利なオンライン商談システム。
不動産会社のDXを促進させるため他ベンダーのプロダクトの代理店として提供している。業績動向:営業収益は好調に推移。利益はブランディングなど大規模投資へ
2020年9月期の営業収益は、24億円(予測)で対前期比19.7%と好調に推移している。主な要因としては、「リビンマッチ」への集客が伸びて「不動産売却」査定依頼件数が増加したことによる。
また、ブランディングサービスの新規受注も好調に推移している。一方、営業利益は1000万円(予測)で対昨対比▲96.2%、経常利益は200万円で同じく▲99.2%、当期純利益は0円を予定している。
この減益は、2020年2月にイメージキャラクターとして舞の海秀平氏を起用したことや、2020年6月から実施しているテレビCMの制作・配信などの大規模なブランディング、および2020年5月から8月にかけて営業拠点を一気に4拠点追加したことによる投資資金に利益を充当したことによる。事業戦略:効率的な営業体制やWebマーケティング力、顧客の業務支援サービス力が強み
同社の足元の強みは、①営業拠点の全国展開による効率的な営業体制と、②Webマーケティング力、および③顧客の業務支援サービス力にある。
①効率的な営業体制
2020年10月現在、東京本社のほかに、大阪、福岡、名古屋、船橋、福山、さいたま、横浜の、エリア人口が多く交通の要衝である都市に計8拠点を展開。
それぞれに営業担当者を配し、新規顧客の開拓および既存顧客のフォロー体制を整備し、カスタマー・サクセスに取り組んでいる。
「当社は、Web広告やテレビCMで『リビンマッチ』への集客を図っています。
これらの広告は全国隈なく配信されますが、せっかく集客してもその見込み客の居住エリアに当社の加盟不動産会社が存在していなければ、査定依頼にお応えすることができずその広告はムダ打ちになってしまいます。
当社は既に2,600事業所の加盟店を有しているため、全国に大量の広告を投下しても採算ベースに乗せることができています。
今年度、営業拠点の増設を進め、全国8拠点になったことで営業力が強化されるので、査定依頼を受け付ける不動産会社(加盟店)が増え、売上増につながります。
これは、査定対応可能地域の拡大を意味しますので、WEBサイトに集客するための広告の費用対効果を向上させる効果もあります。」と川合氏は説明する。
同社のような営業拠点網と、約2,600社の加盟企業は一朝一夕に構築することは難しく、強力な参入障壁となっている。
②Webマーケティング力
川合氏は以前、サイバーエージェント社でWebマーケティング業務に従事しており、2004年1月に独立し、Webマーケティング事業を手がける株式会社シースタイルを設立した。
その後、不動産領域でのWebサービスに特化することを意思決定し、2006年12月に「リビンマッチ」をローンチさせている(2018年6月に現社名に変更)。
つまり、同社はそもそもWebマーケティングに強い人材が揃った企業という出自があるのだ。
③顧客の業務支援サービス力
不動産領域に特化したWebマーケティングサービスを手がける企業は他にもあるが、いずれも見込み客を送客して終わり。
同社のように、送客後の営業活動や様々な業務プロセスまでプロダクトを通じて一貫してフォローアップしているのは、同社が唯一の存在である。成長可能性:広大な既存サービス拡大余地と、不動産業界全体をカバーする“不動産テックの巨人”への道
同社が軸足を定める不動産売買市場の規模は、成約件数ベースで年間約160万件で安定的に推移している。
そこにおける同社の査定依頼件数は、年間約9万件。
「査定依頼の全てが成約するわけではなく、現実的に見積もって不動産売買における全成約の1%程度が当社のシェアと考えている」と川合氏。
その同社のシェアは業界トップクラスであるので、Web以外の店頭等のチャネルによる査定依頼が90%以上を占めているといえる。
Webで不動産の売却査定ができることがほとんど認知されていないといえ、この90%以上が同社サービスの拡大余地として広がっているのだ。
そこで同社は、テレビCMで「不動産一括査定サイト リビンマッチ」と大々的に訴求したり、舞の海秀平氏の知名度を借りて認知度の向上を図っているのである。
「こうした戦略で、一括査定カテゴリーにおける圧倒的なトップシェアを目指します」と川合氏は言う。
一括査定以外の周辺サービスとして、現在までに土地活用や賃貸管理、人材紹介などと多彩な領域にサービスを広げているが、今後もさらにサービスメニューを増やしていく。
一方、不動産査定書作成サービスなどの不動産テックプロダクトも同様にラインナップを積極的に増やし、不動産会社のデジタル・トランスフォーメーション(DX)に貢献する。
ここにおいては、自社開発だけでなくM&Aにも取り組み、スピーディーな業容拡大を目指す。
「全国に不動産会社は約31万社ありますが、その多くは現状の当社がサービス提供していない賃貸仲介業などです。
そこで、物件情報管理システムや顧客管理システムを揃え、これらすべての不動産会社を対象とする事業展開を図ります。
現状の不動産テック領域には、圧倒的な巨人プレイヤーが存在していません。上場企業である当社は、不動産テック領域において、かなり先行優位性があると考えています。
そこで当社は、不動産テックのあらゆるプロダクトをラインナップし、この領域における圧倒的な存在となることを目指します」と川合氏は意気込む。Coverage:2020年9月25日
時価総額:39億93百万円
当記事は、有価証券への投資を勧誘することを目的としておらず、また何らかの保証・約束をするものではありません。
投資に関する決定は利用者様ご自身のご判断において行っていただきますようお願い申し上げます。IRTV
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IRニュース
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会社情報
- 社名
- リビン・テクノロジーズ Living Technologies Inc.
- 本社
- 〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1-8-12さくら堀留ビル8階
- 電話番号
- 03-5847-8558
- 代表者
- 川合 大無
- 設立
- 2004年1月15日
- 資本金
- 1億9,253万円(2019年9月30日現在)
事業内容
不動産プラットフォーム事業
Webテクノロジーと不動産を融合したプロダクトの開発と運営
不動産バーティカルメディア
不動産業務支援システム
不動産業界向け人材サービス
インターネット広告
役員
代表取締役社長 川合 大無
取締役 小櫻 耕一
取締役 佐藤 慎也
取締役 藤井 千敏(監査等委員会)
取締役 長富 一勲(監査等委員会)
取締役 大下 徹朗(監査等委員会)
代表プロフィール
川合 大無(かわい だいむ)
東京農業大学卒業。ニチモウ株式会社、バリューコマース株式会社、株式会社サイバーエージェントを経て、 2004年1月、株式会社シースタイルを設立し、代表取締役に就任。 2006年よりバーティカルメディア事業をスタートし、船橋、さいたま、横浜、名古屋、大阪・福山、福岡へも拠点を拡大。 2018年6月、リビン・テクノロジーズに社名変更。