デュアルタップ ( 東証STD:3469)

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デュアルタップ ( 東証STD:3469)

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    公開日:2020.05.25

    “東京23区・駅近・高機能”の資産運用型マンション「XEBEC(ジーベック)」と成長市場であるマレーシア事業で業容拡大を目指す


    株式会社デュアルタップは、“笑顔創造企業”をミッションとして掲げ、主力事業として資産運用型マンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズの企画・開発・販売を手がけている。

    東京23区内の駅から徒歩10分以内という好立地に限定するとともに、“女性目線”の内装や素材選定をはじめとする品質の高さといった強みを持つ。

    一方、マレーシアにおける建物管理事業が6期目の2020年6月期に黒字化し、地場に定着するとともに新たな事業への展開をうかがうフェーズにある。

    業績は、2019年6月期の営業利益が4億3,100万円(当初計画比32.0%増)、経常利益が2億9,600万円(同8.6%増)と好調に推移。

    さらなる成長を狙うten-Bagger戦略を、代表取締役の臼井貴弘氏に聞いた。

    事業内容:資産運用型マンションの企画・販売・管理まで一貫した運営と海外不動産事業に強み


    <不動産販売事業>
    “東京23区・駅近・高機能”がコンセプトの資産運用型マンション「XEBEC(ジーベック)」シリーズの企画・開発・販売を手がける。

    顧客となる投資家となる顧客の中心は20・30代であるが、近年は40・50代も増加。一方、入居者も20・30代が中心で女性が60%を占める。

    「女性に受ける物件は男性にも受ける」という戦略だ。入居者の収入レベルが高いゆえか、新型コロナウイルス感染拡大による景況悪化下にあっても賃料の下げ圧力には無縁で、極めてボラティリティの低い投資商品特性を維持している。
    「XEBEC」シリーズ以外に、中古物件も取り扱っている。

    <不動産管理事業>
    不動産販売事業で販売した物件の入居募集や退去手続きなどの賃貸管理、および共用部分を管理する建物管理を提供している。

    <海外不動産事業>
    シンガポール、台湾、香港など東アジア地域の富裕層に向けた国内の不動産を提供するインバウンド事業、国内投資家にアメリカやオーストラリアなど海外の不動産を提供するアウトバウンド事業、ならびにマレーシア現地法人による建物管理事業、日本企業初となるマレーシア政府系企業サイバービュー社との提携による同国経済特区「サイバージャヤ」への日本企業進出支援事業を手がける。

    <その他事業>
    国内で主にIT企業を対象にした営業支援(コンサルティング)を手がける。業績動向:計画を大幅に上回る営業利益を創出

    2019年6月期の売上高は、投資用マンションへのマイナス報道により販売に遅れが生じ、当初計画比▲14.7%となる95億4300万円となった。

    一方、営業利益は仕入価格の低減や不動産市況の不確実性を考慮した新規採用等の人件費予備費の温存により、当初計画を大きく上回る同32.0%増の4億3100万円となった。

    経常利益も、同8.6%増の2億9600万円となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、同1.9%増の1億8900万円。

    事業戦略:こだわり抜く“好立地”と“高品質”が最大の強み


    <不動産販売事業・不動産管理事業>
    「XEBEC」シリーズの“東京23区・駅近・高機能”というコンセプトが最大の強み。

    人口減少社会にあって、東京23区は“人口一極集中”が続き、2045年まで人口増加が続く全国唯一の地区であると推計されている(国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(2017年))。

    かつ、駅から徒歩10分以内という立地は、入居者を確保する上での土地としての付加価値が最高の場所といえる。

    当該用地情報をいち早く収集し仕入れる同社独自のノウハウやネットワークが強みを発揮している。

    その上に建てるマンションの内装は、素材、色、設備、レイアウトまでに徹底してこだわっている。

    同社の用地仕入れやマンション開発の責任者は、取締役の藤村由美氏。業界では極めて珍しい女性の開発責任者であり、“女性目線”で使いやすいよう細部の設計・デザインや素材を考え抜いている。

    「お客様には建設業界の方が少なくありませんが、『いいモノを作っていますね』と言われます。プロが認める品質であると自負しています」と臼井氏は話す。

    こうした強みにより、入居者入れ替え時の家賃値上げも可能となり、オーナー投資家に満足されている。

    また、好立地や高機能の物件は金融機関から担保価値を高く評価され、より有利な金利で資金調達できるメリットもある。

    <海外不動産事業>
    人口増加が続くマレーシアにおいては、マンションやビルの建設が急増し市場は活況を呈している。

    同社はシンガポールの国境に接するマレーシア南部のジョホール州に2014年に進出し、マンション・商業施設・高級コンドミニアム管理業務を手がける現地法人「Dualtap Building Management」を設立。

    現在、管理対象戸数は9,000戸を超え、同地におけるベスト3の地位を占めている。

    「中国資本による競合が多く、低価格を武器に市場をさらったものの、当初から価格は高めではあるが管理品質の高さを追求する当現地法人へのリプレイスが進んでいます」(臼井氏)

    成長可能性:業容拡大に向けた方針転換と提携戦

    <不動産販売事業・不動産管理事業>
    これまで、主に自社販売で業務を手がけてきたが、2020年度より委託販売(業販)による規模拡大を目指す方針転換を行った。

    臼井氏は次のように説明する。「従来は売上よりも利益を重視し、自社のマンパワーでこなせる範囲内で用地を仕入れ、物件を販売してきました。

    しかし、それでは業績拡大、ひいては成長速度に限界があると判断したのです。

    そこで、当社の基準に合う用地があれば積極的に仕入れ、物件を企画・開発し、自社のマンパワーを超える部分は他の不動産販売会社に委託する方針に変更しました。

    物件としては、20・30代の入居者に向けて開発してきた方針に加え、今後の人口拡大が確実なシニア層向けの物件開発も検討する。物件オーナーのシニアが1室に居住するケースが多いと考えられる。

    「コンセントや棚の位置一つとっても、シニアが使いやすい内装は違う」と臼井氏。物件の魅力を高めるために、入居者同士が交流できるようなスペースの設置やイベントの運営も検討。

    「将来的には、介護施設運営を手がけるネットワークと提携し、サービス付き高齢者向け住宅を運営することも考えられます」(臼井氏)
    こうした施策により、業容拡大に弾みがつくと見られる。

    <海外不動産事業>
    マレーシアにおいては、現地法人が創業6年目を迎え、管理対象戸数が9,000戸を突破。黒字化も果たしたことで新たな事業フェーズに入った。

    「国営インフラ事業の清掃会社運営などのオファーが次々に入り始めている」と臼井氏は話す。こうした公的な業務への進出においては、1~2億円という規模の保証金が要求される。

    そこで同社は、資金調達の手段としてマレーシアでの株式上場も検討している。

    「サイバージャヤ」への日本企業進出支援事業においては、サイバービュー社との提携により、同地に進出する国内のIT企業やメディア企業に対する優遇措置の取得、マーケット調査、法人設立、事務所物件探しといったフォローアップを行う。

    市場が拡大する一方のIT業界においては、国内のIT人材が不足し海外のオフショア開発拠点に人材を求める傾向が強まっている。

    こうしたフォローウィンドを受けることが想定される。IT以外にも足元では飲料メーカーの進出支援も手がけているとのことである。

    <その他事業>
    国内で、RPA事業など技術志向の企業から営業活動(営業戦略、販売企画、販売先の選定、販売先アポイント等)を受託し、販売面の課題を解決する営業支援(コンサルティング)を2019年度から開始した。

    Coverage:2020年5月25日

    時価総額:15億22百万円





    当記事は、有価証券への投資を勧誘することを目的としておらず、また何らかの保証・約束をするものではありません。
    投資に関する決定は利用者様ご自身のご判断において行っていただきますようお願い申し上げます。

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  • 会社情報

    社名
    デュアルタップ  Dualtap Co.,Ltd.
    本社
    〒141-0033 東京都品川区西品川一丁目1番1号
    電話番号
    03-6893-0001
    代表者
    臼井 貴弘
    設立
    2006年8月4日
    資本金
    2億1669万円(2019年6月30日)

    事業内容

    不動産企画・開発事業
    不動産分譲事業
    賃貸管理事業
    損害保険代理店業務


    役員

    代表取締役社長 臼井 貴弘
    取締役 藤村 由美
    取締役 本田 一郎
    社外取締役(常勤監査等委員) 都甲 孝一
    社外取締役(監査等委員) 松田 秀正
    社外取締役(監査等委員) 酒井 康弘
    社外取締役(監査等委員) 木呂子 義之

    代表プロフィール

    臼井 貴弘のプロフィール画像

    臼井 貴弘(うすい たかひろ)

    1996年に東京証券取引所第一部の総合情報通信会社に入社。2000年に不動産売買・仲介会社の大手に入社し、不動産のアセット・プロパティマネジメント事業の営業部門取締役に就任する。2006年8月に株式会社デュアルタップを設立、代表取締役社長就任。 2011年に賃貸仲介事業の株式会社Dualtap Property Managementを、2012年に海外不動産事業の株式会社デュアルタップインターナショナル、2015年に株式会社デュアルタップ合人社ビルマネジメント、2017年に株式会社デュアルタップコミュニティを設立し、各社の代表取締役 及びマレーシア建物管理会社Dualtap Building Management Sdn. Bhd. のDirectorを歴任。